研究成果1. 樹枝状形態のコントロール
立方晶の樹枝状結晶は対称的で規則的な分岐をするため、任意の結晶形態の成長メカニズム解明のモデル物質としている。これまでに、高分子と結晶の溶液の乾燥により、ミクロスケールの樹枝状結晶を簡便に任意の方向へ方位を揃えて成長させることに成功している。直線型だけでなく平面上で結晶が湾曲した形態への変化や曲面上にも形態を保ったまま成長させることができた。
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研究成果2. ねじれ形態の解析と応用
二クロム酸カリウムやホウ酸、硫酸カリウムなどの無機結晶およびアスパラギン酸やピレン、クリサジンなどの有機結晶は対称性が低い結晶である。これらを高分子マトリクス中で成長させると、ユニットが回転して積層したねじれ形態を形成するという特異的な現象が起こる。この現象について光学顕微鏡でリアルタイムに観察し、成長メカニズムの解析や、結晶による微細な周期構造を作製し、光の回折・干渉で発色する構造色材料を作製している。
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