ナノブロック シリカ・量子ドット 低次元ナノ材料 有機結晶・高分子 研究背景 金属酸化物は、ナノサイズ化による特異な物性の発現、表面積の増加、量子サイズ効果の発現などから、ナノメートルスケールの構造制御に注目が集まっている。ナノ材料は、形態によってナノ粒子や量子ドットと呼ばれる0次元ナノ材料、ナノチューブやナノワイヤーといった1次元ナノ材料、ナノプレートやナノシートといった2次元ナノ材料に分類され、盛んに研究されてきた。当研究室は、溶液プロセスに基づき、これらのナノ構造の制御とそれによる機能開拓を行っている。
複数の層が同心円状に積み重なった同軸構造は、コア/シェル構造・1次元形態を併せ持っている。この構造は、構成物質間の広い界面、異方的なキャリア輸送、効率的なキャリア収集等の特長を持ち、優れた特性を示すことが期待される。当グループでは、n型半導体の酸化亜鉛ZnOナノワイヤーを合成し、その表面をp型半導体のポリピロールPPyでコーティングすることで、ZnO/PPy複合同軸ナノ構造(図2)を作製した。光導電デバイスとしての機能に着目し、光照射時と暗時での電流電圧曲線を測定したところ、104オーダーという非常に高いon/off比を示した(図3)。
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