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太陽電池の発電効率の向上を目指したナノ蛍光体波長変換層

 結晶シリコン太陽電池は、可視光や近赤外線を吸収して効率よく電気に変換しますが、近紫外線に対する光電変換効率が低いことが問題となっています。この問題を解決するひとつの方法として、蛍光体によって紫外線を可視光や近赤外線へ変換することが考えられています。このような波長変換層では、もともと太陽電池の感度が高い可視光や近赤外線の透過を阻害しないことが必須です。

 これまでに波長変換材料として、有機色素や希土類錯体が提案されています。これらの材料で作成された波長変換層によって太陽電池の変換効率を上げられることがすでに実証されています。しかし、これらの材料は長期の耐久性が欠如するため、実用化に至っていません。

 私たちの研究室では、近紫外線を吸収して赤色に発光するYVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体を有望なダウンシフト用波長変換材料として注目しています。YVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体の蛍光特性は、近紫外線領域に幅広い励起帯を有し、大きなストークスシフトにより励起と蛍光のスペクトルの重なりは全くありません。私たちの研究室では、YVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体を水中で合成し、粒子生成のメカニズムや合成条件の検討による耐光性の向上について報告してきました。フェードメーターによる耐光性の加速試験によると、YVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体は屋外で27年以上の長期耐光性を有することが確認されています。また、可視光に対して非常に高い透明性を持つ膜の作成が可能です。現在、YVO4:Bi3+,Eu3+ナノ蛍光体を分散させた波長変換膜を実装した単結晶シリコン太陽電池について研究を進めています。





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Last Update : 12/11/7