news
introduction
archieves
thesis
projects
schedule
tour
contact
contact
近紫外光を赤色光へ変換するY2O3:Bi3+,Eu3+ナノシート蛍光体

 これまでのYVO4:Bi3+,Eu3+蛍光ナノ粒子の研究結果を踏まえ、近紫外線を赤色光に変換できる新規なナノ材料を創製するために、次の6つの条件を満足することが必須であると考えました。

①Vのような酸化数が変動しやすい元素を含まない蛍光体母体を選択する。
②Bi3+の6s–6p遷移は許容であるために遷移確率が高く、かつ、Bi3+からEu3+へのエネルギー移動は効率よく起こるので、Bi3+が近紫外線を吸収できる結晶場を作る母体材料を選択する。
③母体が半導体でなく、近紫外域にバンドギャップをもたない、すなわち、近紫外線が当たっても光触媒として作用しない母体材料を選択する。
④可視光を吸収しない材料を選択する。
⑤可視光に対する散乱強度が小さい、すなわち、可視光に対して透明な材料形態を選択する。
⑥液中で容易に透明に分散させることができる材料形態を選択する。

①~④を満足する蛍光体材料系として、Bi3+の6s–6p遷移が近紫外域に位置し、半導体ではないY2O3を蛍光体母体にすること、すなわち、「Bi3+とEu3+をドープしたY2O3(Y2O3:Bi3+,Eu3+)」が最適であると考えています。ナノ粒子は比表面積(単位体積当たりの表面積)が大きく、高い表面エネルギーをもつため、凝集しやすく、凝集したナノ粒子を再分散することは容易ではありません。このため、⑤と⑥を満足する材料形態として厚さ50 nm以下のナノシートが最適であると考えています。イットリウム水酸化物のナノシートを焼成してその形態が保持されたままY2O3ナノシートが作製できる。消光原因である水酸基を焼成によって除去できるので、蛍光量子効率は大幅に向上できる期待があります。以上のような動機から、当研究室ではY2O3:Bi3+,Eu3+ナノシートの作製に取り組み成功している。今後、さらに本材料の研究を積極的に推進していく予定です。



Copyright (C) Isobe laboratory. All rights reserved. 当サイト内のすべてのコンテンツにつき無断転載を禁じます。
Last Update : 15/10/19