FUJIHARA LABORATORY
2018年度新4年生に向けた無機構造科学研究室(藤原研)のご紹介
(2017年度 学生数 博士1年 1名、修士2年 7名、修士1年 6名、学部4年8名)

2018年度新4年生募集定員:X名
研究室見学は随時行っています。メールで気軽に予約してください。見学集合場所は26棟603号室です。

 私が助手として応用化学科セラミック・サイエンス研究室に加わったのは1995年のことです。この研究室は学科の中でも歴史が古く,「フェライトの父」と呼ばれた武井武先生や元慶應義塾長の久野洋先生らのもとで,慶應・応用化学科における無機化学・物理化学の研究教育に勤しんでこられた山口喬先生が,「材料科学」という名前だった研究室に「セラミック・サイエンス」という名前を新たにつけられたそうです。「大学で追求すべきは,狭い意味でのケミストリーでもなく,小手先のテクノロジーでもなく,サイエンスなのだ。」そんな深いメッセージを湛えた名称であるような気がしてなりません。その後,木村敏夫先生とともに山口・木村研究室を主宰され,山口先生の退職後は,木村・藤原研究室として,幅広い視点から教育効果を最重要視した研究室体制を継続してきました。2012年度で木村先生は定年退職され,2013年度からは萩原学助教が加わり,新たに無機構造科学研究室をスタートさせました。

■指導方針
 研究室とは,研究に関するあらゆる活動を,学生と教員が一体となり,力を合わせて進めていく場です。我々の目標は,「学生が自主的に研究に取り組み,柔軟な発想で新しい概念のマテリアルを創製していけるような力をつけてもらうこと」です。そのため,こちらからは敢えて過度な干渉は控えるようにしており,学生は主体的かつ自由に,研究室生活を送っています。大変頼もしいことに,学生はこのような自由度を活かして日々の研究活動にしっかりと取り組んでくれており,修士課程に進学した後, 国外・国内の学会発表や英文の論文発表に果敢にチャレンジしています。現在,藤原研は学生数23名と風通しが良く,かつ活気にあふれる人数で,先輩・後輩,学生・教員の垣根を取り払って自由闊達にディスカッションをしながら,ひとりひとりが教え学びあって成長しています。

■研究テーマ
 2017年度配属の学部4年生については,ひとりひとりに独立した,3年間じっくりと取り組めるテーマを提案します。この3年間に自らの研究が育ち世界に羽ばたいていく過程をともに楽しんでいきましょう。電子機能材料,光機能材料,光電変換材料,革新的無機合成法などがおもなテーマですが,いずれも最終的には新しい物性・新しい機能につながるような研究にしていきたいと思っています。具体的な内容はお会いして直接お話することといたしましょう。「主体的に自らの研究フィールドを広げていける力」を発揮してくれるメンバーの加入を,心から望んでいます。

■学部教育と研究
 当研究室のスタッフが担当している科目や実験内容は,化学の中でもかなり基礎的なところであり(ときには物理の基礎も),特定の研究分野というよりは,すべての研究分野に共通して必要となる「土台」の部分になります。学部の教育とは,このような土台作りが基本であり,ここをおろそかにすると「化学を教えた」と胸を張って言えなくなってしまうのです。大学教員には,研究のみならず,「教育」という重要な役割があります。難しかろうが,わからないといわれようが,化学の理解に必要なところはしっかりと教えていきたいと思っています。いまは分からないことも大学院に進学して日々の研究に取り組みながら再度勉強することで,どんどん理解が深まります。教員への質問はもちろん大歓迎です。

■合宿
 堅い話が続いたので,少々軟らかい話題を。研究室生活では,いろんな区切りがあり(例えば各種発表会など),それが終わった後には日吉,綱島,自由が丘あたりで飲み会が設定されます。スタッフを含む藤原研20名も集まれば,酒豪から下戸までいろんな人がいますが,楽しく盛り上がっています。そんな中で最大のイベントは合宿です。車に分乗して,伊豆,河口湖,山中湖,那須といった定番の地へ出かけていきます。この合宿は,矢上のことを綺麗さっぱり忘れて完全に遊びに集中するもので,毎年工夫を凝らして準備してくれる幹事を中心に皆で懇親を深めます。夜な夜な繰り広げられる,藤原研版エンタの神様,なんでもランキング,オールスター感謝祭,SEM・TEMコンテストなどの愉快なイベントで,学生の新たな一面を垣間見ることもしばしばです。



■研究室見学
 私が慶応に着任した1995年頃と現在の違い,それはホームページの有無です。以前は,研究室選びで一番最初にすることは研究室見学でした。研究分野にかかわらず,秋にもなれば毎日10人くらいがやってくるのが常でした。今は,まずホームページですよね。そのため,どこの研究室も確かにホームページに力を入れています。しかし,ホームページには決して書けないことがあります。それは研究の最新情報です。競争の激しい研究の世界では, ただで研究のネタを公開するなどということは誰もしません。ですから,最新の研究内容をはじめとしてホームページでわからないところは,是非,実際に見学をして的確な情報を仕入れてください。「最近,見学にこなくなったねぇ〜」というのは応化教員の誰もが言うところです。私の場合には,秋学期の金曜5限にマテリアル科学3の講義があり,その後に見学したいという希望が多くあります。3年という長い時間を過ごすことになる研究室選びには妥協せず,自分の目で見て,疑問点は聞いて解消し,とことん悩むことをおすすめします。

■配属希望理由書
 研究室選びも最終段階にはいると理由書を提出することになります。当研究室は,この理由書を重視しており,その人の持つ背景や考え方,研究室の選択基準,研究に対する準備状況,希望する研究分野,語学力(日本語・英語),大学院(修士)進学後の将来計画などをオープンに書いてもらっています。また,推奨する選択科目としては無機固体化学の基礎を広く学ぶマテリアル科学1をはじめとするマテリアルと名のつく科目群,さらには高分子化学や電気化学など我々の研究につながるようなものすべてです。

■主な就職先
 無機構造科学研究室(旧セラミック・サイエンス研究室)で材料の合成から物性まで広く深く学んだ学生(OB・OG約300名)は,比較的幅広い分野に就職しています。主な就職先は以下の通りです。

CANON,DOWAホールディングス,JXエネルギー,LIXIL,NEC, NTT東日本,SONY,TDK,TOTO,旭化成,旭硝子,出光興産,オルガノ,京セラ,シャープ,昭和電工,新日鐵住金,スタンレー電気,住友スリーエム,住友電工,大日本印刷,太陽誘電,デンカ,デンソー,東京ガス,東芝,東燃ゼネラル石油,東洋インキ製造,トヨタ自動車,ニコン,日油,日産自動車,日東電工,日本ペイント,日立製作所,パナソニック,フジクラ,富士ゼロックス,富士通,三菱化学,三菱自動車,三菱マテリアル,村田製作所,横河電機,リコー,ローム