只野研究室では、構造および生物活性に興味が持たれる次のような化合物の全合成研究を行っています(カッコ内は担当している学生です)。
パーフォラツモン (M2 トゥアティ マリアンヌ 彩香、B4 秋谷 卓志、伊藤 彩)
パーフォラツモンは2004年に西洋オトギリ草より単離された天然有機化合物であり、新規な架橋2環性骨格を有しています。
私達は光学活性なテトロン酸誘導体に対するカップリング反応を鍵とした合成戦略を立案し、合成研究を進めています。
クラビラクトン (M2 七宮 隆樹、M1 難波 あゆみ、B4 福島 悠貴)
クラビラクトンはハラタケの一種、ホテイシメジの培養液より単離された天然有機化合物で、上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害活性を有しています。私達は、シクロブテン骨格転位を伴う開環‐閉環メタセシス反応を鍵として、全合成研究を行っています。
ビブサニン A (M2 栗栖 卓也、M1 角田 恒平、B4 坂間 亮浩)
ビブサニンAは魚毒植物として知られるサンゴジュの葉より単離された天然有機化合物で、特異な11員環構造を有しています。本研究では、以前私達のグループによって開発されたBarbier型アリル化反応を用いた不斉四級炭素構築法を鍵として、ビブサニンAおよびその前駆体より数工程で誘導可能なビブサニンPの全合成研究を行っています。