只野研究室の研究テーマ

 ガンやエイズ、アルツハイマー病など人類の健康を脅かす難病の予防・治療の開発が最優先されるべき研究課題になっている現代、これらの病魔に対し顕著な効果を示す化学物質(主に有機化合物)を化学的に合成することは、ますますその重要性を増しています。その一方で、自然環境への配慮や工業的応用への観点から、現代の有機合成化学においては、「ただ単につくる」のではなく、「いかに効率よくつくるか」が求められています。
 以上のような背景から、私達の研究室では、(1)天然有機化合物の合成研究、(2)新しい有機合成反応の開発、の2つを大きな課題として研究を行っています。(1)の合成研究においては、抗菌、抗腫瘍、抗HIV、抗炎症、免疫抑制など、薬理学上重要な活性を有する化合物、および構造上興味深い特徴を有する化合物、の2つを対象としています。(2)の新しい反応の開発は、より効率のよい合成を実現するために、取り組んでおり、新規かつ実用性の高い有機合成反応を目指しています。
 只野研究室では、これらのテーマを通じて現代、未来において必要とされる有機合成化学を実現可能とするべく、研究活動を行っています。