フジテレビニュースより引用
FNNニュース
環境や医療の分野で注目を集めている非常に小さな泡「マイクロバブル」
2005年3月7日 13:31

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身の回りに普通に存在する泡の中でも、非常に小さい泡を「マイクロバブル」という。そのマイクロバブルが今、環境や医療などの分野で注目を集めている。 ビールといえば泡が決め手で、のどごしが大きな魅力になっている。キリンビールのマーケティング部、小石 慶さんは「ビールを、よりおいしく飲むための存在だと思います。細かければ細かいほど、そのクリーミーさが高いので、この業界の人間は関心を持っています」と話した。非常に細かい泡は、「マイクロバブル」と呼ばれ、水質浄化や医療の世界で大きな注目を集めている。マイクロバブルとは、いったどんなものなのか、実際にマイクロバブルを研究している慶応大学の寺坂研究室を訪ねた。水中に無数に浮かぶ細かい泡「マイクロバブル」は、大きさはわずか10〜40ミクロンと、花粉の半分以下の大きさだという。このマイクロバブルには、水をきれいにする力がある。水槽の中に墨汁を入れて、その中にマイクロバブルを入れてみると、水槽の下からいれたマイクロバブルは、上昇しながら、墨の成分を持ち上げていく。そして、水槽の上部には、分離された墨の塊が集まった。寺坂宏一助教授は「上昇速度が非常にゆっくりですので、大きな界面積をもつ泡表面に汚れを吸着したまま、ゆっくりと引き剥がされることなく上昇しますので、結果として汚れの分離という面で大きな効果を上げることができます」と語った。この特性を生かし、マイクロバブルは、カキなどの養殖場の水の浄化で実用化されたり、ダム湖などをきれいにする方法として、期待されている。一方、マイクロバブルはがんの診断でも、大きな注目を集めている。マイクロバブルを血管に注入することで、がんを発見することができるようになったという。マイクロバブルは、赤血球のわずか4分の1程度の大きさと、非常に小さいため、安全に血管の中に入れることができる。そして超音波をあてると、がんの有無がはっきりとわかるという。マイクロバブルを注入しておよそ15秒、マイクロバブルは白く見え、がん細胞のある場所に真っ先に集まっていく。がん細胞は、たくさんの血液を要求するため、血液に混じったマイクロバブルが大量に集まるのだという。これにより、CTスキャンで見ても、がん細胞があることがわかる。森安史典教授は「CTの場合は、X線をかなり大量に浴びますので、超音波造影剤というのはX線の被ばくがないことから、CTにある部分にとって代わることが期待されています」と話した。目に見えない細かい泡が、今後、さまざまな分野で活躍することが期待される。 現在、このマイクロバブルを使って、ガンを焼いたり結石を破壊したりする研究も進められているという。さまざまなことに利用できるということで、今後の研究が期待されている。

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