応用化学科主任
高尾 賢一 教授
慶應義塾大学理工学部の前身である藤原工業大学は、1939年に開校しました。応用化学科はその開校当初から続く歴史ある学科のひとつです。
その後、藤原工業大学は1944年に慶應義塾大学工学部となり、1981年には理工学部に改組され、現在に至っています。本学科には1学年あたり100名以上の学生が在籍し、
これまでに8000名を超える卒業生を社会に送り出してきました。そのため、多くの仲間と出会える環境が整っています。同期はもちろん、先輩や後輩とも交流を深め、
かけがえのない仲間を見つけることができると思います。
応用化学科では、物理化学、無機化学、材料化学、電気化学、環境化学、化学工学、分析化学、有機化学、高分子化学、生物化学など、
幅広い化学の分野にわたる基礎を学ぶとともに、その応用に関する知識や技術を身につけることができます。4年生になると、15の研究室に分かれて1年間じっくりと卒業研究に取り組み、
専門分野への理解を深めます。このように、本学科では化学の「基礎」と「応用」の両方を重視し、「幅広い分野」にわたる教育を提供しながら、
最終的には「深い専門性」を養うことを目指して、教育と研究に力を注いでいます。
本学科には以下の4つの特色ある研究分野があります。
マテリアルデザイン
環境・分析・化学工学
オーガニックサイエンス
バイオサイエンス
各研究室では、教員や学生がそれぞれの分野で「面白い」と感じる研究に熱心に取り組んでいます。ぜひ、研究分野を紹介するページもご覧ください。 また、本学科ではこれらの分野に限定されることなく、自由に授業科目を選択できる柔軟なカリキュラムが用意されています。繰り返しになりますが、 幅広い分野の知識を身につけることが可能です。
福澤諭吉先生は、自ら学ぶことの大切さを強調し、学問の意義と価値について説きました。著書「学問のすゝめ」では、学問は実生活に役立つものであると述べています。 一方で、化学という学問は、健康の維持や豊かな生活の実現など、人類に多くの恩恵をもたらしてきました。また、慶應義塾の塾長だった小泉信三先生は、 「練習ハ不可能ヲ可能ニス」という言葉を遺しています。同じように、研究にも不可能を可能にする力があります。 そのような発見や発明をして、化学の力で未来に貢献したいと考える皆さん、ぜひ応用化学科でお会いしましょう。