バーチャルインパクターとサイクロンを用いた大流量PM2.5粒子サンプラーの開発
High Volume PM Sampler using Virtual Impactor and Cyclone


Abstract


 大気中を浮遊する微小な粒子(エアロゾル)は呼吸によって生体内に入り込み健康に悪影響を及ぼすことが懸念されています。この大気中の粒子のうち、粒径2.5µm以下のものを一般にPM2.5と呼びます。PM2.5粒子は一般的にはフィルターを用いて採取されますが、その方法ですと、フィルターが目詰まりして大量の粒子を得ることが困難です。また、得られた粒子を細胞曝露実験等に利用する際に、フィルターの素材そのものの混入により、正しい実験が行えなくなる問題があります。そこで本研究では、フィルターを用いずにPM2.5粒子を採取するために、インパクターとサイクロンを組み合わせた大流量PM2.5粒子サンプラーの開発を行っています。
 2016年6月より、環境省環境研究総合推進費に採択され、「新規採取法及び細胞・動物曝露実験によるPM2.5の健康影響決定要因の同定」(通称 CYCLEX: CYCLone collection of PM2.5 followed by EXposure experiments)がスタートしました。本研究において開発された装置を用いてPM2.5を採取し、細胞・動物曝露実験を行うことで、PM2.5の生体影響をより詳細に調査するプロジェクトです。今後、世界初となる研究成果が数多く得られるものと期待されています。
 本研究の成果により、「2016年度井伊谷賞」「第7回助成研究成果表彰【鉄鋼技術賞】」を受賞しました。

 Detailed mechanisms of the cellular biochemical reactions associated with the toxicity of PM2.5 have not been elucidated well so far because it is difficult to collect a sufficient amount of PM2.5 particles to carry out toxicity assays using cells. A high-volume PM2.5 particle sampler using the impactor and cyclone techniques has been developed in this study.
 The CYCLEX (CYCLone collection of PM2.5 followed by EXposure experiments) has been started since June 2016 supported by Ministry of the Environment, Japan. This project will enable us to understand more clearly the relationship between PM2.5 exposure and health effect.
  For the achievements of this research topic, we received "Koichi Iinoya Award 2016" awarded by Japan Association of Aerosol Science and Technology, and also "7th Steel Foundation for Environmental Protection Technology Award, Technological Development Award" awarded by Steel Foundation for Environmental Protection Technology.


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文部科学省科学研究費補助金・基盤研究(B)海外学術調査

題目:独自型サイクロン装置によるインドと中国のエアロゾルの大量捕集とその生体有害性評価
研究期間:2017/4-2020/3



環境省 環境研究総合推進費

題目:新規採取法及び細胞・動物曝露実験によるPM2.5の健康影響決定要因の同定
研究期間:2016/6-2019/3



(国研)科学技術振興機構・平成28年度マッチングプランナープログラム「企業ニーズ解決試験」

題目:ダブルサイクロン方式によるPM2.5と黄砂粒子の大量捕集システムの開発
研究期間:2016/6-2017/3



(公財)JKA 機械工業振興補助事業 研究補助

題目:平成27年度(研究補助)PM2.5と黄砂粒子の同時採取装置開発補助事業
研究期間:2015/4-2016/3
題目:平成26年度(研究補助)大流量PM2.5採取装置の開発補助事業
研究期間:2014/4-2015/3




拡散荷電法によるエアロゾル表面積濃度の連続観測
Measurement of Surface Area of Ambient Aerosols

Abstract


 PM2.5をはじめ、エアロゾルの観測の多くは質量ベースの濃度で測定されています。その一方で、特に微小なエアロゾルの有害性の指標としては、粒子の質量濃度よりも表面積濃度の方が重要であることが提唱されてきました。これは、粒子の表面積が、その反応性や汚染物質の吸着性に大きく関連するためです。しかしながら、実環境大気中におけるエアロゾルの表面積濃度の測定は、これまでにほとんど例がありません。本研究では、福岡大学、産業技術総合研究所、国立環境研究所などとの共同研究として、福岡市において、拡散荷電法を用いたエアロゾルの表面積濃度の連続観測を実施しています。

 The investigation of the surface area of atmospheric aerosols is important as it provides a metric for their adverse health effects; however, few previous studies have considered this parameter. In this study, measurements of surface area concentrations of ambient aerosols are conducted in Fukuoka, Japan, using the diffusion charging method. This study is a collaborative research with Fukuoka University, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST), and National Institute for Environmental Studies (NIES), Japan.


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